子ども時代を海外で過ごす第三の文化を持つ子ども『Third Culture Kids』とは

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第三の文化を持つ子ども「Third Culture Kids」

何らかの理由で人生の大半を母国ではない海外で生活しゆくゆく母国に帰ってきた人のことを帰国子女と呼びます。幼い頃から海外生活を経験してきたお子さんのことを海外では通称第三の文化をもつ子供とも呼びます。

第三文化の子供(Third Culture Kids)TCK は、

かなりの期間を両親の文化とは違う別の文化とともに過ごしてきた子供たちです。

海外生活における第三の文化とは

彼らの親が経験してきた文化と彼らが実際に海外で生活する中で蓄積された文化の組み合わせのことを第三の文化と言います。

国際的なビジネスの世界では、成人の第三文化の子供が持っているスキルによりを求めている企業が多く、

単一文化の子供と比較してはるかに望ましい求職者になっています。

その理由は次のとおりです。

1.適応性のあるスキルを身につけられる
2.ストレスやプレッシャーに強くなる
3.国際社会に進出できる教育力
4.世界観が広くなる
5.優れた観察スキル
6.共感力の向上

適応性のあるスキルを身につけられる

海外に住む子供たちは、自国で住んでいる子供達よりも、順応性のあるスキルを身につける可能性があります。

彼らの多くは敏感な子供時代に大きな変化にさらされてきたこともあり、将来の変化に直面したときに、

オープンマインドで柔軟であることが大切であるということを心得ています。

外資系企業は特に 変化する顧客のニーズやテクノロジーのトレンドに、他の従業員よりも早く適応のできる人材を求めています。

大きい視野で周りで何が起こっているのかを評価し、フレキシブルに対応する能力は、非常に求められているスキルであり、

雇用市場での競争上の優位性になっています。

ストレスやプレッシャーに強くなる

多くの場合、外国で生活してきた子供たちは、障害物に対して立ち向かう力を無意識にえていきます。子供は大人よりも早い段階で回復をするので大人よりもリスクを取ることを恐れません。 したがって結果に関係なく、自分自身を取り戻して前進し続けることができることを知っています。

前進し続けられる力を持つ従業員は、日常の要求や仕事のストレスやプレッシャーにうまく対処することができます。 彼らは経験から学び、変化や挫折を管理する際に前向きな行動姿勢を維持します。このタフさを海外の企業は非常に求めているということです。

国際社会に進出できる教育力

アメリカで行われた調査によると、海外で生活した子供は将来的に学士号を取得する可能性が高く、

アメリカ人の第三の文化を持つ子供たちの約3分の1が修士号を取得しています。

したがって第三の文化を持つ子供たちは将来的に高い水準の企業に就職をしています。

海外で生活をしてきた子供たちは将来、より高給で、より刺激的で、やりがいのあるキャリアへの扉を開くことができ、海外のアカデミアで過ごす時間が長ければ長いほど、子供のライティング、リーディング、理解、コミュニケーションのスキルが向上し国際舞台で必要な人材となっていきます。

世界観が広くなる

物事を行うための非常に多くの方法を経験してきたので、世界観はとても広く多方向からの視野を持つことができます。実践的な経験が増えるにつれ、TCKは、あらゆる状況を調べる方法が複数あることを理解していきます。

子供の頃からオープンで謙虚に耳を傾けることが必要と知っている彼らは、違いは間違っているのではなく、ただ違うという基本原則を知っています。

職場環境で文化の架け橋を越え、貴重なメンターや影響力のあるリーダーになることができます。

優れた観察スキル

優れた問題解決者になるには、まず強力な観察スキルが必要です。海外で育った子供は周りの世界を観察して評価することによって、物事や問題を額面通りに受け入れるのではなく、何をすべきか、何をすべきでないかを学びます。

あらゆる種類の仕事には、優れた観察スキルと細部への注意が必要です。 

問題の主要な原因を適切に特定し、結果を迅速に管理できる能力は国際舞台では必要不可欠なスキルの一つです。

共感力の向上

多文化の子供たちは、世界に対してより大きな思いやりを持っています。

彼らは、文化的環境に応じて行動を変えることの重要性を理解しています。

同僚またはリーダーシップの役割を担う誰かとして、この対人関係の敏感さにより、海外で育った子供は将来的に信頼を築き、

同僚やクライアントと正直で有意義な方法でつながることができるでしょう。

外国文化に触れ、自国の文化を知るというのは海外で生活した人ならば感じる経験かと思います。

自分の生まれた国とは何なのか、どんな歴史があるのかという疑問を持ちながら異文化の中で生活していく小さい子供たちは、

今の国際社会で活躍するために求められる力を無意識に得ていく可能性があります。

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